第十七話:このシリーズは別漫画のキャラも出て来たりします(笑)





某月某日。なんの変わりもない日だった。


「いつ可愛いv」
「あぅーv」


縁側で樹を抱き締め、頬撫でする
コレは惚気でもなんでもなく、可愛い。二人共可愛い。
実際、隊の皆はメロメロだ。特に樹に(ま、二人に手ェ出すってんなら始末するまで)


「いつ。ほら、お友達が集まって来たよー」
「あ、ぁ!v」


が言う『お友達』とは動物の事。
動物と言っても、江戸のど真ん中に生息するのは犬猫鳥などのペット類。
は昔から動物に好かれる体質なようで、に懐かない動物なんていない筈。
過去何度か、は皆が熊に襲われてたのを助けた事がある(アレは俺でもビビる)
樹もそういう体質がちょっとあるのか、野良猫達は逃げない(で、俺が来た途端逃げる)(・・・)


「にゃー」
「なーv」
「いつ、真似してんの?かわいーvv」


いや、可愛いのお前だから。樹も可愛いが。
やっべ、子持ちでも年頃の男には変わり無い。否、コレは年頃とかそういうもんじゃない。
襲いてェなと、教育上悪い思いがさっきから頭を横切る。
既に脳内ではのあられの無い姿でいっぱいだが(変態上等)


「きゃーvv」
「わんわんだよ、いつー。来たらシバくからな」
「わぅー」


樹と喋ってる合間にさり気無く俺に悪態吐きやがった(明らかに犬にじゃねェ、俺にだ)
危うく忘れるとこだった。コイツもSだという事も。
まぁ、布団の中に入りゃ、Sで打たれ弱いも××に。


「・・・ん?」


ほのぼのとしてる親子を眺めて数分。
何かの違和感を覚え、と樹の周りにいる動物の群れを凝視する。
・・・可笑しい。
動物だから別になんの違和感も覚えない筈なのに、違和感を感じる。
なんだろう。


「ぴち、ぴー」
「みゃー」
「ぴかー」
「わふっ、わん!」


・・・鳴き声にまで違和感が。
えーと、二人の周りにいるのは鳥、猫、黄色くてデカイねずみ、犬・・・、
黄色くてデカイ・・・ねずみ?


「わん!」
「ぴかー」
「ふにゃーぉ」
「ぴっかーv」


・・・・・。


ゴシゴシ、

「ちゃー」

ゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシ

「ぴっかぴかちゅー」












・・・・・。












え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!?



な、なんなんでェありゃァ!?
こんな驚いたんは久し振りなんだけど。とっつぁんの娘がウンコ漏らしたという嘘吐いた以来なんだけど!
あれってアレ!?あの有名な・・・
というか、別の漫画なんだけどォォォォォ!!?


「いつー、見て御覧。パパが珍しく百面相してるよ」
「ぱ、ぁーv」


いやいやいやいや、お前等なんでそんな普通なんでェ?
樹はまだしも。お前、ちょっと気付けよ。それとも気付いてる前提で『お友達』?
アレもアレでナチュラルにいるってのがすげーんだけど!










「こっ、近藤さァん!土方さーん!!(スパン!)」


俺は屯所内を走り回って、碁を打っていた近藤さんと土方さんの元を訪れた。
突然の事で驚いたのか、近藤さんは打とうとしてた手を止めてる。


「総悟?珍しいな、お前がテンパるなんて」
「ちょいと聞いてくだせェ!離れにあの有名なピカチュウが・・・!」
「ピカチュウ?アニメのアレか?んな訳ねェだろ総悟。が樹にポケモンの本でも読んでやってんだろ」
「文字も言葉の意味もまだあまりわかってない樹にそんなもん読み聞かせてる訳ねェだろィ!」
「だったら、ピカチュウのぬいぐるみかなんかだろ」
「ぬいぐるみが鳴きますか!」
「あぁ、あぁ、わかった。なんだ総悟?何があったんだ?」
「だから、離れにピカチュウがナチュラルに・・・!兎に角見に来てくだせェ!」


近藤さんの腕を引っ張って、また屯所内を走り、土方さんがその後を付いてくる。
その異様な光景に好奇心でも湧いたのか、中庭で仕事サボってミントンしてた山崎も付いて来た。










「あらぁ、皆さんお揃いで」
「たぁーv」
「ぴっかー」


それを見、その鳴き声を聞いた途端、3人にはなんとも言えない表情になっていた。
そう、俺が見た(現在進行形で見ている)ピカチュウは鳴いており、何より手足、耳まで動いている。
もうちょっと言っちゃうと、樹に抱きつかれてる。


「えええ!ちょ、沖田さん!アレって、かの有名な人気キャラクターの・・・!」
「オイ総悟、・・・。お前等いつの間にアニメのキャラ飼ってたんだ」
「実物初めて見た・・・。電気代とか安くなるかな・・・」


後者の二人を連れて来た俺がバカだった(改めて山崎は普通だなと思った)
あ、電気代安くなるなら願ったり叶ったりですが。



「何、総悟?」
「それ、ピカチュウ?」
「・・・黄色ねずみ1号。アイツ等に電気ショック(樹抱き上げ)(避難)」
「ぴか、ちゅー!(バリバリバリ!)」
『ギャァァァァァァ!!』
「きゃっきゃっ!(パチパチ)」


本物でした(1号って・・・まだいんのかィ)







おまけ


「ぴかー」
「お、1号。今日も来たのか」
「ぅーv」
「ぴか」
「ぴっかぴか」
「ちゃーv」
「おー、2号3号4号(以下略)も一緒か」
『ぴぃぴかちゅーvv』(総勢20匹程度)
「いや、いすぎだろィ!(ピカチュウ増幅事件!?)(大体、どうやって見分けなんざ・・・!)」









  





アニ銀見た後のポケモンより(笑)
(2009.6.1)