「幽助。今日は付き合いな、私に」
「あぁ?」
第五話:服
「螢子。今日はコイツ借りていくね(キラッ)」
「え、別に私の許可得なくてもいいじゃない」
「や、勝手に持ち出して妬かれても困るんで。面倒だし」
「や、妬くわけないでしょう!」
「あのー・・・、俺は物扱いッスか?」
一応、螢子の許可を得、幽助を引きずる私。
ちなみに学校はもう終わったとも。
ついでに幽助は屋上にて発見、無事保護(拉致)しました。
「オイ〜。いい加減教えろよ。俺に何するつもりだ!?」
そう言って自分自身で体を抱く幽助を見て、呆れながら言い放つ。
「別に。只単に買い物に付き合ってもらうだけよ」
「はぁ?それなら一人で行け、」
「なんか文句でも?(にっこー)」
「いえ、御座いません・・・(この笑顔はヤバイ)」
何かを察知したのか、幽助はそれ以来黙り込んだ。
うんうん、懸命な判断だよ。
「大体買い物ってなんだよ。荷物持ちだったらマジゴメンだぜ」
「んにゃ、アンタを使って参考にしようかなと」
「は?」
「いやね、コエンマからさ、飛影の面倒見てくれって頼まれて、一緒に住んでるんだけども、」
「ひゅー、まぁじで?」
「ニヤニヤすんなボケ。で、アイツさ、服全然持ってなくて、買おうかなと思ってもホラ、私も女の端くれじゃん?なんか入りづらいんだよね、メンズショップって」
「なるほどなー。って、お前を一度も女として見た事ないが」
「黙れ。『女の端くれ』って言っただろ(ガンッ)」
一発殴ったところで気分は晴れないが。幽助もなんともないみたいだし。
「でもよ、お前変装というか、変身出来んだろ?だったら、それで男に化けりゃいいじゃねーか」
「確かにそれもありだけど、私妖力そんなにないから、長い事持たないのよ」
「へー」
うっそ。(あっかんべ)
本当にすぐ戻るんだったら今頃戻ってるわよ。私の本当の姿、こんなんじゃないし。
だって、男に化けるのって、なんか抵抗あるもの。女の子ですから。
「しっかし・・・(じー)」
「・・・何、ジロジロ見て。キモいんだけど」
「全っ然女らしくないって事はアレか、まだやってないって事だな」
「は?何を」
「エッチ」
バシィッ!!
「もういっぺん死んで来い!バカ!!」
「ひょひょひょ」
奴の脳内はその事しか考えてないのか!
やっぱり一回死んだだけじゃ物足りなかったようだ。
そんなこんなで幽助と一緒に色々選んで、結構買ってしまった。
時々幽助が悪ふざけで変なものを持って来ては『飛影に着せたらマジ笑える』とか言って。
一応モノクロカラーを基本にシンプルなもの選んだけど、はてさて着てくれるのかしら。
・・・突っ返されたら泣くな、多分。
「という事で家にいる時ぐらい私服でいなさいな」
「知るか」
あ、言葉で突っ返されてしまった。
酷い、ショッキングだわ。
「えー、そんな事言わずにさぁ、着てみなよ」
「そのうちな」
そのうちってどのうちよ!(意味不)
でも突っ返された訳でもないから別にいいか。
まぁ、突っ返されたところで無理にでも着てもらうが(金出して買ったんだ)
こんな感じに飛影と仲良く(?)過ごしております。
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飛影が割といい子ちゃんなんで、徐々に戻そうかなと思ってます。スイマセン。
(2009.4.10)