パチッ

『第一回、宇宙で一匹!変てこペットグランプリィィ!!』





第七訓:いや、手抜きとかそんなんじゃなくてね・・・





「あ、コレCMでやってた奴だ」

ガラッ

「あ、総悟」
「何でェ、先客がいたんかィ」
「悪かったね。総悟も見る?変てこペットグランプリ」
「あ、丁度見たかった奴だ」
「なら、丁度いいじゃん」

ガララッ

「・・・オメー等、何してんだ?」
「何って・・・テレビ見てるんですよ」
「『テレビ見てるんですよ』じゃねェェ!!仕事しろォォォ!!!」
「土方さん、
「何だァ!テメーも仕事しろォォォ!!」
「テレビ、見てみろィ」
「「ん?」」



『新宿かぶき町から来て頂きました、宇宙生物定春くんと飼い主の坂田さんファミリーです』



「「坂田さんファミリィィィ!?」」
「旦那達、何してんでしょうねィ」



『えーと、こちら坂田さんに食いついて離れないのが定春君?って言うか、大丈夫ですか』
『大丈夫ッスよ。定春は賢い子だから、ちゃんと手加減してますからね〜』
『・・・血ィ出てるんですけど・・・』
『神楽ちゃん、定春止めてよ!神楽ちゃんの言う事しか聞かないんだから』
『ウン』

カッチコッチ

『定春ゥゥ!メッ!晩御飯抜きにするアルヨ!!』
『オメーも抜きにされてーのか!?』
『・・・えー、ペット以上に個性的な飼い主さん達みたいですね。じゃぁ一旦CMでーす』



「・・・何やってんだ、アイツ等」
「てか、神楽ちゃんって結構アガリ症なんだ、意外」



『ハーイ、じゃぁ、次の人どーぞ』
『!』
『続いての変てこペットは宇宙生物エリザベスちゃん。そして、飼い主の宇宙キャプテンカツーラさんです』



「キモッ!ペットも飼い主も!」
「宇宙キャプテンなんていましたっけねェ?」
「知るか」



『えー、カツーラさん。宇宙キャプテンって要するに何なんですかね?』
『要するに、宇宙キャプテンです』



「なんじゃそら」



『どーですか、自信の程は?』
『あんなの、只のでかい犬じゃないですか!うちの実家の太郎もアレぐらいありますよ』



「マジでか」



『んだコラ、ヅラァ。テメーのそのペンギンオバケみてーな奴もな、うちの実家じゃ水道の蛇口捻ったら普通に出て来たぞ』
『バレるよ!バレるウソはやめて!!』



「ウソだったんだ」
「「(信じてたのか)」」



『私の投げた、このフライドチキンの骨を咥え持ち帰った方が勝ち。飼い主の誘導もけっこーですよ』
『コレ、もしかしたら勝てるんじゃない?エリザベスはどう見ても鈍足そーだもん。ねぇ、神楽ちゃん?』
『(新八、そこでボケる)』
『もう帰れば?』



「新ちゃんの突っ込みも絶好調ね〜」
「突っ込まない奴の方が可笑しいんだよ」



『それじゃぁ、行きますよォ!位置についてェェ!よ〜い・・・ど〜ん!!!』

バッ!

『あぁーッと!コレはっ・・・!!』
『おわァァァァァァァ!!!バカ、おめっ!あっちだって!いだだ!!』
『定春ちゃん、いきなり逆走して飼い主に食らいついたァァ!一体何なんだ、お前等の関係は!?』



「見ようによっちゃ、危ない関係よね〜」
「だねィ。このまま獣か」
「それ以上言うなァァ!!大体、何でんな事知ってんだァ!オメー等はァァァ!!!」



『一方、エリザベスちゃんの方は・・・』

ドドドドドドド!!

『もの凄いスピードだ!一見、不利と思われたエリザベスちゃん!凄いスピードで駆けて行く!』



「・・・アレ?何か見えなかった?」
「見えたな。気の所為か?」



『アレ?気の所為か!?一瞬、おっさんの足のよーなものが・・・、アッ、また見えた!!』
『言いがかりはやめろ。エリザベスはこの日の為に特訓を重ねたんだ。おっさんとか、そんな事言うな』
『あ・・・、すんません』



「え〜、でもなぁ・・・」
「カメラにも映ったしねィ」



『銀さん、どうしよう!もうダメだ!』
『定春、退くアルヨ』

ぐい

『ホーレホーレ、欲しいかい、コイツが』
『オイオイ!降ろせクソガキ!!』
『いけェェェ!!』
『あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!』

ドゴン!

『コレは坂田さん!定春君が自分に食らいついてくるのを利用して餌になった!』

ドドドドドドドドドドド!!!

『猛然と駆ける定春君!しかしエリザベスちゃん!既に骨に手を・・・!』

ガッ

『豪華商品は渡さん』



「やっぱ、それが狙いか」
「銀さんらしい狙いって言うか何て言うか・・・」



『それ以上噛み付こうものなら、君の御主人の首を折るぞ!さぁ、どーする!?』
『どーするじゃねーよ!通じるわきゃねーだろ!!』
『テメー等よぉ!競技変わってんじゃねーか!頼むから普通にやってくれェ!放送できねーよコレ!!』
『放送など知った事か!』
『・・・あー、もういいッスわ〜。何かダルイ』



「「「え?」」」



『もう帰るんで、ちょっと上退けてもらえます?』
『あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!コレは・・・!!』
『・・・嘘だろ。エリザベ』

プ チ ン





『暫くお待ち下さい』





「「「・・・・・」」」

「え゛え゛え゛え゛え゛!?」
「何だそりゃぁぁぁ!そりゃねーだろ!?」
「エリザベスに何があってんでェ!?エリザベスゥゥゥ!!!」











  





前の原作沿いより抜粋(いや、手抜きじゃなくて・・・)(手抜きだろ)
(2007.7.8)