｢ちょいと妙と九兵衛とで買い物に行くんで〜、樹お願いしますね☆（ずいっ）｣
｢ばぅ〜ｖ｣
｢は？ってオイ、ちょ、待てっ・・・、子供よりそっち（買い物）が大事かァァァ！？｣



｢つー事で山崎、お前樹の面倒見てろ｣
｢はい？副長が見ればいいじゃないですか、暇なんですから。俺と違って暇なくせに｣
｢てめっ、最近根性付けたなコノヤロー。こういう時に限って父親いねーし｣
｢だから、暇な副長が見ればいいでしょ。俺と違って暇なんだから｣
｢次言ったら叩っ斬るからなテメー。俺が樹の面倒見てたら何故か知らねーが妙に顔が厳つくなんだよ｣
｢あー、あやし方が微妙だから｣
｢え、そうなの？｣
｢うっわ、無自覚？ありえねー。アレであやしてると思ってたの？｣
｢・・・なんか知んねーけど前が霞んで来た。・・・兎に角、樹見とけ｣
｢あ、ちょ、副長ォ！｣



｢・・・ちゃんと副長が悪いんだからね。ねぇ〜、樹ちゃん｣
｢ぁぅ？｣





第二十二話：癒し警官誕生？





｢うー（ぐずぐず）｣
｢あ、ぐずり出した。どした、樹ちゃん？｣
｢あ゛ぅー（ぐずぐず）｣
｢ったく、ちゃんもいつミルクあげたとかいつオムツ変えたとかいうメモぐらい置いとけばいいのに。無責任なママでちゅねー｣





｢ぶぇっくしょい！！｣
｢ちょ、。手で抑えてるのはいいけど、声も抑えてね｣
｢あー・・・、わかったよ｣
｢ちゃん。コレとかはどうだ？樹ちゃんに似合うと思うのだが｣
｢頬染めて赤ん坊の服選んでるお前が可愛くてしゃーないです｣
｢いや、そーいうんじゃなくて｣
｢ほら、コレなんて犬耳のフード付きらしいわよ。どうかしら？志村犬にとってふさわしくない？｣
｢何それ！私も樹の姓も沖田なんですけど！｣
｢じゃぁコレは？（ほうき）｣
｢・・・何が言いたいの｣
｢そうじ｣
｢謝れ！実際に存在した沖田総司さんに謝れ！すいません、沖田総司さん！｣





｢試しに二つ持って来たらちゃんとミルク指差すなんて凄いねー、樹ちゃん｣
｢んくんく（ゴクゴク）｣
｢樹ちゃんは子供預けてどっか遊びに行く親にならないでね、あとサド姫にならないでね｣
｢？（ゴクゴク）｣
｢いっちゃーん。ミルク飲んだらお兄さんのお願い聞いてくれる？｣
｢？？（ゴクゴク）｣





｢へぇー、ちゃんが樹ちゃん預けてお妙さん達と一緒にお買い物かー（そわそわ）｣
｢あぁ。ったく、とんだ親だ｣
｢まぁ、ちゃんも妙齢の女子には変わりないし（そわそわ）｣
｢だがな、俺ァ若いからって許す気にもならないし、寧ろ許さねー。だからアンタからも厳しくに言ってやってくれよ｣
｢いやでも、たまにはさホラ、いいんじゃない？（そわそわ）｣
｢いい訳あるか。って、アンタさっきから落ち着きねーな｣
｢悪ィトシ！俺ァ、お妙さん情報を聞くといてもたってもいられねーんだ！つー事で行ってくる！｣
｢あ゛！？何言って・・・ってオイ、待てゴラァァァァァ！！｣



｢わぁぁぁぁああぁ！！｣



｢げっ、樹！？（寝てたか！？）｣

ガラッ

｢ふ〜く〜ちょ〜（ズゴゴゴゴゴ）｣
｢ちょ、山崎落ち着け！怒鳴ったりしたのは訳あって・・・！｣
｢とまぁ、冗談は置いといて｣
｢・・・いい趣味してんじゃねーかテメー・・・（慌てて弁解した俺がバカみたいだ）｣
｢てか、副長の目は節穴ですか？｣
｢あぁ？何言ってやが・・・って、なんだそれ｣
｢ぶー・・・｣
｢見てコレ可愛くない！？この子チョー可愛くない！？｣
｢お前はチョーキモい｣
｢夜鍋して作った甲斐がありましたァ♪｣
｢って、それお前が作ったんか！？｣
｢えぇ。他に誰がいると？｣
｢・・・とか｣
｢いやー、ちゃんは此処まで発想しないでしょ｣
｢発想した方もした方だが｣
｢コレで樹ちゃんも将来の真選組隊士ですね！｣
｢勝手に決めてんじゃねーよ、監察が。樹に制服着せるとはとんだ趣味だ。泣いたのは嫌がってたんじゃないか？｣
｢そんな事ないよね〜、樹ちゃ〜ん｣
｢ぁい｣
｢ほら｣
｢・・・言葉の意味わかってんのか、樹｣



｢ぷ、ぷ、｣
｢ぷ？｣
｢ぷんぷん、｣
｢怒ってるの？樹ちゃん｣
｢ぷ、ぷ、｣
｢別に怒ってる顔じゃねーぞ｣
｢脇腹押さえてどうし・・・あ、そうか｣
｢なんだ？｣
｢刀が欲しいんじゃないんですか？ほら、この制服着てる人は皆持ってるし｣
｢ぷんぷん、｣
｢それ、振り回す事を言ってんのか？｣
｢刀振り回してるところなんて見てるんですか？樹ちゃん｣
｢アレだろ、母親が父親に向かって刀振り回してんだろ｣
｢上手いッスね、副長｣
｢ぷぃー（土方愛刀掴み）｣
｢無理だ樹。お前にこんな重てーもの持てな、｣
｢ぶごぉぉぉぉぉぉ！！｣
｢え、ちょ、この子本当に赤ん坊？赤ん坊にあるまじき声発してんだけど｣
｢ていうか何気に凄い力なんスけど。え、コレマジで刀抜いちゃうんじゃないんですか？｣
｢いやいや無いだろ。・・・って、白刃見えて来たんだけどォォォ！？｣
｢ちょ、何この子ォォォォォ！？｣
｢ぐがぁぁぁぁぁぁ！！｣
｢ちょちょちょ、やめろォォォ！！（ひょい）｣
｢あ〜！ゃー！！｣
｢いや、『ゃー』じゃないから。代わりの持ってこい、山崎。なんかチラシで作ったような奴｣
｢はいよ｣





｢ぶー・・・｣
｢・・・めっちゃ不満そうなんですけど｣
｢なんつーガキだ。てか、誰が新聞紙でカブトまで作れと言った｣
｢あ、いや、なんか雰囲気的に｣







＋



｢たっだいまー♪いっちゃ〜ん、ママ達が選びに選んで服買って来たからね〜・・・って何着ちゃってんのォォォ！！｣
｢おかえり、ちゃん｣
｢やーん、マジ可愛いんだけど！癒しそのものなんだけど！｣
｢まぁーｖ｣
｢いつは将来真選組になるのかな〜？ママ大歓迎だからね！｣
｢あぅ！｣









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三年前に書き上げた物。
（2010.2.21）