K.Kさんの証言
｢あの、坂田銀時とはどういう方でしょうか？｣
｢うむ、奴は今は落ちぶれた侍。だが、昔は向かうところ敵無しだったな｣
｢いや、強いとかはどうでもいいんで、性格の方を｣
｢性格か？・・・落ちぶれた侍だ｣
｢いい加減にしてくださいよ。この御時世、真選組以外の侍なんて只の浪士じゃないですか｣
｢なんだ貴様。侍を侮辱するのか？｣
｢あ、もうめんどいんでいいです。ありがとうございました、Kさん｣
｢Kじゃない、桂だ｣
｢伏字にした意味ねェェェェ！！｣
｢それにしても、肝心の銀時は何処行った？｣
T.Sさんの証言
｢坂田銀時とはどういう方ですか？｣
｢アッハッハ、なんじゃー。おんしゃ、金時が好きなんかー？｣
｢銀時ですって。ジャンプ回収騒ぎになっちゃいますよ。PTAに訴えられますよ｣
｢奴ァ、こげん強か侍じゃったー。白夜叉なんぞ呼ばれててな。わしゃ、只の戦争に参加しただけっつー浪士じゃ｣
｢そうですか。Kさんといい、貴方といい、坂田銀時は強い方だと仰るのですね｣
｢そうじゃ。あと・・・掴みどころのなかった奴やったき｣
｢・・・・・｣
｢でも、わしは何度も銀時に助けられた。だから、今やりたい事が出来る｣
｢・・・要するに坂田銀時とはどういう人物なんですか？｣
｢なんじゃ、わからんかったか？まとめると全然わからんやっちゃ。今何処にいるろー？｣
S.Tさんの証言
｢坂田銀時とは・・・｣
｢あぁ？斬られてーのか？｣
｢いえ、そんな滅相も無い｣
｢奴はこの腐った世界を生きる腐った奴だ。それ以外、なんもねェ｣
｢じゃぁ、戦ってた時の彼は？｣
｢・・・正直、あれほど恐ろしいもんはないねェ。あの時の銀時は良かった｣
｢今では？｣
｢今？アイツ生きてんのか？まぁ、生きてたとしても俺が知るかよ。さっき言った通りだ｣
｢好きではないんですか？あ、いえ、そういう意味ではなくて、戦友として｣
｢・・・どうだろうな。最近見かけてねェからわかんねェ｣
A.Tさんの証言
｢坂田銀時を御存知ですよね？｣
｢あぁ、あんなに家賃滞納してても平気でいる奴なんてそうそういないからね｣
｢では、坂田銀時とはどのような方ですか？｣
｢どのような？・・・まぁ、チャランポランだけどそこまで腐ってるとは思わないね｣
｢他には？｣
｢護ると決めたもんは護る。それだけを貫いてる立派な男だとは思うよ。ま、仕事はしてなかったが｣
｢じゃ、坂田銀時とは何があろうが誰かを護るという事でしょうか？｣
｢あぁ。最初はゴチャゴチャ煩いが、最終的には護ってる。そういう奴だィ｣
｢ありがとう御座いました。では｣
｢そういえばアイツ、何処行ったんだろーねェ｣
Cさんの証言
｢坂田銀時とはどういう方でしょうか？｣
｢全クダメナ大人ノ見本デシタネ。アト、私ニ色目使ッテキマシタ｣
｢それはきっと貴女の被害妄想です｣
｢何デスカ貴女。年増ニ猫耳ッテノガ萌エルンジャナイデスカ｣
｢いえ全然。まぁ、いいや。ありがとう御座いました｣
｢アホノ坂田サン、何処ニイマスカ？｣
Hさんの証言
｢坂田銀と・・・｣
｢坂田さんですか？隣人です。あれ、なんで泣いてんですか？｣
｢いえ、それより坂田銀時とはどのような・・・｣
｢いい人ですね。誰にも恐がられる僕を全然恐がりもしないで接してくれて｣
｢（どうだろう）貴方にとって坂田銀時はいい人という事だけでしょうか？｣
｢正直、隣人とは言いましてもよくわかりませんからね、坂田さんの事は（くわっ）｣
｢そ、そうですか。ありがとう御座いました・・・！｣
｢あれ、なんで逃げるんですか？なんで坂田さんはいないんですか？｣
T.Sさんの証言
｢坂田銀時を知っていますか？｣
｢えぇ、知っています。銀さんがどうかしたんですか？｣
｢いえ、ちょっと坂田銀時について教えていただけたらなと思いまして｣
｢変な人ね、銀さんを調べるだなんて｣
｢アハハ・・・。で、坂田銀時とはどのような方ですか？｣
｢そうね、一見、チャランポランですけど、あの人の中に何かあると思います｣
｢何かとは？｣
｢説明出来ません。ですが、彼の中には秘められた力があると思うんです、本当に｣
｢では、貴女にとって坂田銀時とは？｣
｢いい意味でも悪い意味でも素敵な方ですね。ところで銀さんは今、何処にいるんですか？｣
A.Sさんの証言
｢坂田銀時とは｣
｢何！貴女、銀さんを知っているの！？｣
｢あの、坂田銀時とはどのような・・・｣
｢酷い！銀さんったら、私と言うものがありながら他の女なんて・・・！｣
｢・・・・・｣
｢で、貴女は何？ライバル宣言？｣
｢・・・いえ、坂田銀時について調べてるだけです｣
｢嘘よ！そんなの、嘘に決まってるわ！｣
｢・・・・・｣
｢銀さん！楽しんでいるんでしょう！？貴方、Sだものね！私が雌ブタなのをいい事に他の女と浮気ね！そうなんでしょ！？｣
｢（坂田銀時はS、っと）｣
｢あぁ、何処にいるの銀さん！出て来て頂戴！銀さァァァァん！！｣
T.Hの証言
｢坂田銀時を教えて頂きたいのですが｣
｢は、銀さんを？アンタも変な趣味してんねェ｣
｢早くしてください｣
｢まぁ、そんなせくなよ。銀さんねェ・・・。芯を通す男だったな｣
｢坂田銀時とはどのような関係で？｣
｢万事屋、依頼主というのが最初だったが、今ではパチンコ仲間だったり賭場仲間っつー、まぁ腐れ縁だ｣
｢パチンコ・・・坂田銀時は賭け事が好きだったんですか？｣
｢好きじゃなくて、切実に金が欲しかっただけだ。楽にな｣
｢そうですか、ありがとう御座いました｣
｢アイツ、最近パチンコにも顔出さないけど、何処行っちまったんだ？｣
K.Yさんの証言
｢坂田銀時とはどのような方でしょうか？｣
｢あぁ、妙ちゃんの・・・。正直、僕もあまり彼の事は知らない｣
｢そのお妙さんとは付き合ってるって事ですか？｣
｢いや、部下の姉というだけだ。まぁ、昔助けてもらったらしいがな｣
｢そうなんですか。あなたは坂田銀時を御存知ないのですね？｣
｢あぁ。だが、一つだけ言わせてもらうと、僕は女だ｣
｢そ、・・・なんですか｣
｢女である僕は男として育てられた。そして、過去に背の事と泣き虫をバカにされ苛められてた所為か僕は大の男嫌いだ。触れられると投げ飛ばしてしまう｣
｢はぁ、｣
｢なのに、僕も彼に助けてもらった事がある。その時、僕は自ら彼の、男の手を握った｣
｢では、貴女にとって坂田銀時は心が許せるという事でしょうか？｣
｢さぁな、それは知らん。最近見かけないが、何処行ったんだ？｣
I.Kさんの証言
｢坂田銀時を御存知ですか？｣
｢あぁ、知ってるとも。それで、銀時がどうかしたのか？｣
｢ちょっとお聞きしたい事が御座いまして｣
｢なんだ？アイツは気にくわねェが、お前さんの教えて欲しい事は出来るだけ教えてやるよ｣
｢では、坂田銀時とは貴方から見てどのような方ですか？｣
｢そうだな・・・。お妙さんといつも一緒ってのが気にくわねェ一番の理由だが、俺の代わりにお妙さんを護ってくれる｣
｢・・・・・｣
｢俺から見ても頼りになる奴だよ、銀時は｣
｢恋敵・・・ではないのですか？｣
｢それは俺が認めん。お妙さんは俺の事が好きになるんだァァァ！！｣
｢・・・貴方なら大丈夫ですよ｣
｢何がだ？まぁいいや、ありがとう。で、銀時は何処にいんだ？｣
T.Hさんの証言
｢坂田銀時｣
｢じゃーな｣
｢ちょっと。まだ何も言ってません。それと煙草やめて下さい。私、苦手なんで｣
｢アイツの名前が出ただけで胸糞悪ィ。それに、煙草苦手なんだろ？じゃぁ、俺が立ち去ればいいだけの事じゃねーか｣
｢坂田銀時の事を言うまで帰しません｣
｢チッ・・・、なんでアイツなんだ｣
｢よく貴方と似ていると聞きますが｣
｢何処がだ。あんな糖尿寸前と似て堪るか｣
｢坂田銀時は糖尿病寸前なんですか？｣
｢あぁ、甘いもの食い過ぎでな。御飯に小豆かけて食うし。ありゃ、糖尿で死ぬな｣
｢そうですか｣
｢それにしても、最近顔を見ねェな。ま、清々するけどな、俺は｣
S.Oさんの証言
｢坂田銀時とはどういった方ですか？｣
｢旦那ですかィ？アンタ、変な事聞いてくんねェ｣
｢いいから質問に答えてください｣
｢（なんでェ、この女）旦那はまぁ、気が合う奴ですよ｣
｢おや、そうなんですか｣
｢ドSコンビと称されるほどですからねェ。旦那は面白ェ奴だ｣
｢面白い・・・それはどういった意味で？｣
｢勿論、あの人個人として。俺が楽しむのは大抵はMなんですが、旦那は別ですね｣
｢貴方は坂田銀時が好きですか？嫌いですか？｣
｢別に嫌いって訳じゃねェし、好きですかねィ。どっちかってーと｣
｢そうですか、ありがとう御座いました｣
｢なぁアンタ、旦那見かけませんでしたかィ？此処んとこ、とんと姿を見せねェんでさァ｣
S.Yさんの証言
｢坂田銀時を御存知ですか？｣
｢えぇ、知ってますよ。万事屋の旦那でしょう？｣
｢そうです。で、坂田銀時とはどういう方ですか？｣
｢どういう・・・、チャランポランな方ですけど、なんだかんだと言って強い人です｣
｢貴方から見て坂田銀時とは？｣
｢滅茶苦茶な人でしたね。ホント、武士道を持ち合わせてるのか持ち合わせてないのかわからない戦い方をしてました｣
｢ほう｣
｢滅茶苦茶な人でも、護るもんは護ってました。まぁ、それが彼の武士道なのでしょうね｣
｢そうですか、ありがとう御座いました｣
｢いえいえ。ところで、貴女は旦那のなんですか？てか、旦那は何処行っちまたんですか？｣
S.SさんとKさんの証言
｢貴方達は坂田銀時の部下ですよね？｣
｢そうです｣
｢そうアルヨ｣
｢では、貴方達から見て坂田銀時とはどういった方ですか？｣
｢僕達から見た銀さん・・・。もう、正直言ってわからない人ですよ｣
｢そうネ。銀ちゃんは強いらしいけど、普段はその力、発揮しないアル｣
｢僕達がまだ子供だからでしょうか。銀さんの思ってる事が全然、わかんないんです｣
｢私達が一番銀ちゃんの傍にいたヨ。でも、誰よりも一緒だったのに知らない｣
｢貴方達にとって、坂田銀時とはそういうわからない存在なんですか？｣
｢ホント、わかりませんね。滅茶苦茶な人かと思えば、途端に引く｣
｢でも、最後には誰にでも手を差し伸ばすネ。実際、私も差し伸ばされたアル｣
｢僕も銀さんに助けてもらったんです。まぁ、罪を着せられた時ありましたが、姉上と家を助けてくれたんです｣
｢私、いっぱい罪犯したのに銀ちゃんは私を受け入れてくれたアル。いい人とは思うネ｣
｢でも〝いい人〟って枠だけじゃ収められない。何かがあるんです、彼には｣
｢・・・その〝何か〟とは？｣
｢それがわからないんです。彼に惹かれる、只それだけなんです｣
｢銀ちゃんが朝帰りしてきても、仕事無くて御飯食べられなくても、私達は何故か、銀ちゃんの隣にいるアル｣
｢本当、碌でもない大人の見本なんですが、僕達は最終的に銀さんの元に帰ってるんです｣
｢坂田銀時が好きなんですね？｣
｢好きですよ。じゃなきゃ、銀さんと一緒にいないじゃないですか｣
｢なのに、なんでネ？いつの間にか銀ちゃん、消えちゃったアル。いないアルヨ｣
｢あの人は何処行ったんですか？まだ子供な僕達を置いて何処行っちゃったんですか？家賃だって堪ってんのに｣
｢私、好きな御飯を出来るだけ食べないで待ってるのに、銀ちゃん全然帰って来ないヨ｣
｢・・・・・｣
｢皆に聞いてもわからないんです。皆々、銀さん最近見かけないって・・・｣
｢お前！銀ちゃん、何処にいるか知ってるアルか！返してヨ！銀ちゃん、返して！｣
｢何処に行ったんですか、あの人は。いなくても大丈夫だと思ってたのに、ダメなんですよ、やっぱり｣
｢銀ちゃん、帰って来てヨ！帰って来て・・・！｣
｢ねぇ、銀さんは今何処にいるんですか？何処に何処に何処に何処に何処に何処に｣