「妙ちゃん、神楽ちゃん、九ちゃん。帰りにどっか寄っていかない?」
「おー、いいアルな!私、焼肉屋がいいネ!」
「ゴメン、言い直す。短い時間で寄っていけるとこ行かない?」
「いいわねぇ。駅前でハーゲンダッツのお店あるから、そこ行きましょう」
「んー、ちょっと高いけどいいか。九ちゃんは?」
「すまないが、僕は部活動が・・・」
「もう引退したのに?」
「後輩がまだ頼れなくてな」
「そっか。じゃぁ、頼れるようになったら一緒に行こうね」
「あぁ」
第三話:なんやかんやで上手くやってます
神楽ちゃんとは、神楽VS沖田戦で巻き添えになった後、何やら仲良くなった。
妙ちゃんとは、妙VS近藤(妙ちゃんの一方的な攻撃だが)で、妙ちゃんがぶっ飛ばした近藤君が私にぶつかってから。
あ、九ちゃんは妙ちゃんのなんか・・・コブみたいな(違)
察しの通り、普通とは違うきっかけで仲良しになれました。
九ちゃんに至っては、柳生カッケー!九兵衛しっぶー!とかなんとかを名前だけ見て思ってて、実際の人物見たらプリティフェイス。ある意味渋い。
傍にはなんか変な生き物がいるけど(=東城)
「どう、ちゃん。クラスには慣れたかしら」
「(ある意味)お二人のおかげで」
「私、初めて銀ちゃんに感謝したヨ!をZ組に入れてくれて」
「私も最近そう思うようになったなぁ。最初は恨んだけど」
なんて他愛もない話をしながら駅前の商店街へ向かう。
夕陽に照らされているこの時間帯は学校帰りの学生や仕事帰りのOLやサラリーマンで賑わっている。
主婦の買出しの時間帯とも被っているからか、それぞれの店も活気付いている。
妙ちゃんが言っていたハーゲンダッツのお店に入り、各々好きなのを注文し、席に付いた。
大好きなクッキー&クリームのアイスを頬張りながら談笑する。
「へー、2人とも、1年の時から一緒のクラスなんだ」
「私達だけじゃないわ。Z組の生徒は全員、1年から一緒よ。3年生になってちゃんが入ったの」
「先生曰く実験みたいだったけどね」
あの人達の一部、とても世間一般の常識じゃ通じない人がいるからね。
一見するとノーマルに見える人もアブノーマルだったり。
最初は本当に上手くやっていけるかわからなかったんだけど、段々皆と仲良くなってきて毎日が楽しい。
ちょっと前まではなんかつまらない生活を送ってきたかも、と思えるぐらい。
たまに嫌になる時もあるんだけど、2分経ったら忘れてしまっているし。
「私、毎日がとっても楽しい」
「私のおかげアルか!」
「(クス)そうね」
えへへ、と笑う神楽ちゃんはとても可愛い。
本当、今までが普通過ぎたって思えるぐらい今がとっても楽しい。
「正直、私も1年生から皆と過ごしたかったな」
Z組の生徒になれて良かった。
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久々なのに短い。
(2010.3.24)