最後に寝たの・・・いつだっけ。




、パトロールの時間変わって」
ちゃん、時間変えてもらっていい?」
「頼む!変わってくれ、!」




・・・てな具合で変わったはいいんだけど、上手い事時間がバラバラというか、変わってあげたら休む時間が無くなったというか。
確認しないで受けた私も悪かったのよ。
けど、流石にキツイよ、コレ。

休みたいなぁ・・・。


「・・・(ふあ)」
?眠いんか?」


今は今で陣と一緒にパトロール中。
遂、欠伸してしまったら陣が顔を覗き込んできた。
私は一瞬でハッとなって閉じかけた目を無理矢理開ける。


「うん、まぁ・・・ちょっとね」
「もうちょっとで終わるし、先帰っとくべか?」
「ううん、そういう訳には行かないよ。大丈夫だから」
「(本当、こういうところは凍矢を見てきたからか真面目だべな)まぁ、無理はしないでけろ。に倒れられたら俺が凍矢に怒られる」
「えー、関係ないでしょ。ていうか、倒れないから」


ホントかなー、なんて言いながら若干疑ったような目で見られる。
うん、コレが終わったら暫く外に出なくてもいいんだ。
そしたら嫌という程寝れるんだから、もう少しの辛抱。
・・・そういえば、最近凍矢にも会ってないなぁ。
遠目では見てるから元気だってのはわかるんだけど、話してない。
そう考えたら急に寂しい気持ちが込み上がってきた。

凍矢に会いたいけど眠たい。寝たいけど、話したい。

複雑だなぁ、どうしようかな。
うーん・・・、脳が上手く働かないのか、あまり考えれない。
もう、限界。











なんとか終わって、部屋へ向かうべく廊下を歩く。
けど、足元が頼りなくてふらふらと体が揺れるし、目も開けていられない。
しきりに陣が私の事を気にしていたけど、大丈夫だよ、と言って強引に別れた。
こりゃ、寝始めたら何があっても起きないだろうな、私。大丈夫かな・・・?


「・・・あ、そうだ」


眠たい頭で思いついて、そこに向かう。
我ながらいい考えだと思う。





扉の前に立ち止まり、ノックする。
程なくして閉じられていた扉が中から開かれる。
私が向かった先は凍矢の部屋。


・・・?」
「や、凍矢。・・・て、あれ、お風呂上り?」


頑張って目を開けて、視線に入った物は肩にかけているタオルで湿っている髪を拭いている凍矢の姿。
格好もタンクトップに半ズボンという楽な格好している。


「あぁ。それより、はどうしたんだ?」
「んー、とりあえず入れて」


とか言いながら遠慮なしに入る私。
少し戸惑ったみたいだけど、追い出さずに戸を閉める凍矢。
くるり、とふらつきながらも凍矢の方へ向く。
あぁ、凍矢の姿見たら一気に眠気が襲ってきた。


「凍矢、座って」
「は?」
「いいから。あ、足伸ばした状態でね」


必死で欠伸を堪えながら凍矢に座るようにお願いする。
凍矢は(多分)訳わからんといった感じで言った通り、足を伸ばした状態で座ってくれた。
その太ももの上に頭を乗せ、寝転ぶ。


「・・・
「んー・・・」
「何だ、これは」
「膝枕」
「じゃなくて、なんでこうなるんだ」
「眠い。寝かせて。つか寝る。おやすみ」


段々話すのが辛くなってきた。
もうダメ、意識が遠のいていく。


「オイ、待て。起きろ」


ぺしぺし、と頬を軽く叩かれる。
心なしかそれを不快に感じながらも、向こう向いて寝てた体を仰向けにし、目を開けて凍矢の顔を見る。


「寝るんだったら自分の部屋行け」
「嫌。遠い」
「あのな・・・」
「かれこれ三日は寝てないの。それに、凍矢に会いたかったし・・・。でも眠いし」


瞼がまた重くなってくる。凍矢の顔が見えない。
凍矢今、どんな顔してるだろ。迷惑な顔してるかな・・・?
でも、いいの。なんだかんだ言って退かそうとしてないし。
優しい凍矢。大好き。


「寝たら多分ずっと起きないし、凍矢と一緒だったら安心だし、落ち着いて寝れるから」
「・・・(はぁ)」
「んぅ・・・凍矢、いい匂い・・・」


頭を撫でられたような感覚を感じたけど、その時点で私は意識を手放していた。
お世辞にも凍矢の足は柔らかいとは言えず、やっぱり男の人だから硬かった。
でも、凍矢の傍で寝ているという事実が安心させて、安らかな眠りへ誘われる。
そしてそのまま、深い眠りに就いて、翌日まで何があっても目覚めない私がいたのでした。














私の脳内では「凍矢、シットダウン!」という台詞がエンドレスに流れてました←
とりあえず凍矢に膝枕してもらいたいなぁと思いながら書きました(笑)
この子は甘えたです。
補足というか・・・おまけ?がこの下にあります。
寝てすぐ後の凍矢の葛藤です(?)
(2011.12.17)



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凍矢と一緒だったら安心だし、落ち着いて寝れるから


「本当にそう思っているのか、コイツは」


はぁ、と溜息を零し、自分の膝の上で寝ている少女を見やる。
そう、少女なのだ。なんの穢れも無い。
だからこそ、平気でこんなところで呑気に寝れるのである。


「・・・(すやすや)」
「いやでも、そういうの教えた事ないし、そもそも教えたところでは理解しないだろうし、かと言って(ぶつぶつぶつ)」


大体どうすればいいんだっ、と半ばやけっぱちになってそこで考えるのを終了させた。
膝にかかる重みを感じながら高鳴る胸をどうにか押さえつける。
こんな年下な少女に掻き乱される自分自身を嘲笑する。


「とりあえず、このままという訳にもいかないな」


凍矢はをそっと担ぐように抱きかかえる。
普段ならちょっとした衝撃や音でも起きる彼女だが、相変わらずその目は閉じられたままであった。
そこまで寝不足だったのか、と頭の片隅で思いながら器用に布団を敷いていく。
敷いた布団の上にを寝かしつける。
思わず安堵の溜息を吐く。


「・・・・・」


薄く開かれた口から漏れる寝息。
柔らかい頬を軽く抓み、起きないかを確認する。
身動ぎさえもせず、規則正しい寝息が聞こえる。
抓んでた指を離し、誘われるかのように口付けを落とす。
数秒後、唇の感触を味わった凍矢はから離れる。


「ん・・・、とぅ・・・や・・・」


ぎく、と思わず体が震え上がる。
けど、起きた様子が無いため、寝言か、と安心する凍矢。
のも束の間。




「だいすき」




悶絶。


「か・・・、勘弁してくれ・・・っ」


想定外なの可愛らしさに、顔を真っ赤にしながら突っ伏している凍矢の姿。
ある種最終兵器にも似た奴を前に凍矢が寝れる訳もなく、翌日には寝不足な凍矢と、それとは裏腹に元気ながいましたとさ。











何故か脳内で「俺の○がこんなに○○い訳がない」ってのが浮かんでまして。いやホント、関係ないのに何でだろう。
ともあれ、悶絶する凍矢いいよ、ってのを訴えたくて←
ほら、私の書く凍矢って基本ヘタレだから(殴)
やっぱり裏に発展するのは難しいですorz←



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