私は某ファーストフード店でバイトしている(高校生はバイトに限りがあるの)(うー、本屋が良かった・・・)
働いて半年。結構続いてる。
そんなある日、バイトの急募を見たのか、一人の男の子がやって来た。
勿論、人手不足だったんで即採用になった訳だ。
「おはようございまさぁー」
「あ、おはよう」
噂をしたらなんとやら、その子のお出まし。
着替えたものの、バイトに入るまで時間があるので、座って時を過ごす。
此処は一応時給だけど、分給でもある。
だから、入る時間の2分前に入ってもOKな訳だ。
暫くすると、男の子が男子更衣室から出て来た。
「俺、沖田総悟って言いまさァ。初めてなんで、色々教えてくだせェ」
「あー、うん、よろしく。私、」
ちょいビックリ。
前チラって見た程度だけど、こうやってちゃんと見ると、この子の顔、めちゃ整ってる。
なんつーか、お坊ちゃん顔系かな?なんか、バイトには無縁って感じの顔。
「・・・あれ、5分前だけど行かなくていいんですか?」
「あーうん。此処は2分前に入ればいいから」
「へー」
それになんか・・・可愛い。
「沖田君って何年生?」
「高1です」
「マジで!見えない!あ、私高3」
「マジでか。幼く見えまさァ」
「(ム)どうせ童顔ですよ」
あ、そろそろ行かないと。
「そろそろ行こうか」
「あ、ハイ」
「ちょっとちょっと!何あの子!あの新しい子!ヤバクね?マジヤバクね?」
「アンタの鼻息の方がヤバイって感じだけど?あ、いらっしゃいませー」
沖田君は来て早々、皆に気に入られてしまった。
初めてなんで最初はドリンク入れるとか、ポテト入れるという簡単な事なんだけど、皆で寄ってたかって教えている。
もうそれは取り合いみたいな(私が教えるの!的な)
「(初日からモテモテねー。私ゃ、そーゆーの苦手だけど)」
注文を受けている間、後ろがえらい騒がしかったよ。
横目で見れば沖田君なんて素知らぬ顔で着々とジュース入れてる(飲み込み早いなぁ)
「おまたせしましたー」
というか、テメー等手伝えよ。
+
「お疲れ様ですー」
コッチが疲れたけどな(いつもの事だけど)
今日はとっとと帰って風呂入って寝よう。
「さんー」
「えぁ?」
おぉ、現れた、沖田総悟(若干、敵意)
「一緒に帰ってもえぇですか?」
「(関西人?)家コッチなの?」
「そうです」
「へぇー。君みたいなのが朝、登校中に歩いてたら気付くと思うんだけどな」
「あ、俺、基本的に3時間目から登校してるんで」
「マジでか」
髪染めてるあたりアレだったが、若干不良系?髪はともかく顔は爽やかフェイスなのに。
「コレ、地毛ですよ」
「マジで?(アレ、私声に出してた?)」
ともかく、一緒に帰る事に。
「さんって背ェ高いですねィ」
「そーなの。女のくせにニョキニョキ伸びちゃってさー。今168ぐらい」
「今って、まだ伸びるつもりですかィ」
「知らん」
そういう沖田君の身長は私より少し低め。
コレでも私、コンプレックスなんだけどな、自分の身長・・・。
「俺、さん抜かせるかなー」
「あー、男だったら抜ける、」
「10センチ差ぐらいまで」
「よ・・・?私より10センチ抜かしたいのか(て事は178センチ・・・もろ180センチじゃん)」
「俺のクラスに嫌ーな奴がいましてねェ、そいつの身長、177センチなんでさァ」
「あ、結構高い」
「おまけに認めたくねーが、顔がコレまた整っててねェ」
「あらあら、沖田君だって皆にモテるぐらいの顔立ちじゃない」
「あんな女共に好かれてもいけ好かねェや。だって皆、俺の事弟みたいに見てる」
「えー・・・」
可愛らしいフェイスによらず微妙に腹黒?この子。
アレかな、不特定多数の女にモテても、本命の子だけ振り向かせたいってタイプかな?
「さんの学校でカッコいい男子とかいますかィ?」
「そだねー、私ゃそーいう、なんか・・・モテます系の男苦手なんだよなー」
「え、ブス専?」
「いや、不細工でも限度があるからね。程よい不細工が・・・」
「なんでィそりゃ」
「というか、地味専かも」
「マジでか!じゃー、俺が地味になったら十分可能性あるんスか?」
「えー・・・普通に無理。何が無理って、沖田君が地味でいるところなん、・・・え?」
「遠目でしか見た事ありやせんでしたが、俺は前から」
「わーわーわー!言うな!なんかわかる!この雰囲気はアレだから、普通になかったから無理ィ!」
でも、職場恋愛ってのもありかな?
ま、沖田君が本当に私より10センチ高くなったら考えなくもないけど?
数年後
「イェーイ、178センチ突破ー♪」
「いつの間に伸びたの、君」
そごたんが170センチだって事にもプチショック受けてるのに178センチって・・・(なら書くなよ)
大っ変お待たせいたしました月兎さま!
あの、コレ、バイト先の先輩設定になっていますでしょうか?一応、他校って設定にも(勝手に)しました。
こんなんでよろしければお持ち帰りくださいませ。
(2008.2.29)
close